日独経済日記

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20230708 クラスター爆弾ウクライナ供給についてのドイツメディアの報道ぶり

 

米政府がウクライナからの要請に応じてクラスター爆弾1つの爆弾から多数の小型爆弾が飛び散る殺傷能力の高い兵器。一部が不発弾として残りやすいため、使用を禁止する国際条約に日本を含む100か国以上が加盟。但しアメリカ、ロシア、ウクライナは非加盟)を新たに供与すると発表したことに対し、欧州諸国は道徳上の懸念から困惑を隠しきれないでいます。本件についてのドイツメディアの報道ぶりは以下の通りです。

  • 米国、ウクライナ、ロシアはクラスター爆弾を禁止する国際協定に署名しておらず、ロシアもウクライナも既に同兵器を使用しているので、タブーを破るということにはならない
  • 米国によるクラスター爆弾ウクライナへの提供に対しては、法的にも軍事的にも制約はない
  • クラスター爆弾地雷原の大部分を無害化するためにも使用可能
  • しかし、クラスター爆弾は禁止されて当然の兵器。不発弾による民間人への長期にわたる悪影響が、投下による短期的な軍事的利益をはるかに上回っている。
  • NATO加盟国の3分の2がクラスター爆弾を非合法と位置付けており、政治的、道徳的には重大な問題を惹起している。
  • 戦争の論理がどんどん残虐な方向にエスカレートしている。米国政府が軽々しく決定を下しているわけではないだろうが、黙って受けていいものではなく、突っ込んだ議論による腹落ちが必要である。
  • 来週のNATO首脳会議では、(期待を下回っている)ウクライナの反攻を前進させるためにどのような兵器を追加供給するべきかについて再び真剣に議論する必要がある。
  • クラスター爆弾ウクライナ軍事的優位性をもたらすという確証はない
  • 一方、米国にとっての代償は、対米国民、対議会、対同盟国で高くつきそう。
  • ロシアが内部から崩壊しない限り、ウクライナが軍事的成功を必要としているのは確か。しかし、クラスター爆弾がそれをもたらすわけではあるまい。

 

<日本語報道例>

www3.nhk.or.jp