日独経済日記

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20230709 健康志向とインフレで進むドイツのビール離れ

 

ドイツは一人当たり年間ビール消費量が常に世界のトップ10内にあるビール消費大国として有名ですが、その一人当たり消費量は長期的減少トレンドにあります。

2017年に100リットルを割り込んでから減少が加速している感じです。

 

コロナ後のビール価格急騰(5月前年同月比+16%)は、その傾向に拍車をかけています。

 

ドイツビールのトップメーカーの一角「Veltins」(フェルティンス、冒頭写真左端)は今年前半の6か月の(名目)売上が前年同期比▲1.8%とかなり低調でした(実質では恐らく更に10%以上低下)。ドイツの名目成長は足元プラス6%ペースですので、相当なアンダーパフォームと言えます。

消費者が重い瓶ビールの購入をためらい始めているというのも気がかりな傾向です。

今後多くの中小醸造所が苦境に陥る可能性が高いと心配されています。近年の収入減少と金利上昇により、投資余力も乏しくなっています。

ちなみに近年ドイツでは、健康志向の高まりとともにノンアルコール飲料の人気が高まっており、ノンアルコールビールをファッショナブルなソフトドリンクとして見る人が増えています。

2007年以来、ドイツのノンアルコールビール生産量は2倍以上に増加し、2022年には6億7,000万リットルに達します。

まもなくドイツで醸造されるビールの1割がノンアルになると予想されています。

20~30年前まで、ノンアルコールビール主にドライバーが仕方なく飲むものでしたが、最近は「カロリーが低い/健康によい」「おしゃれ」などと評価されて消費が増えている模様です。

 

一人当たりビールの年間消費量が多いのは、チェコ(常にダントツトップ)、オーストリアアイルランドポーランド、ドイツ、スペインなど。日本は意外と下位です。

www.kirinholdings.com

ビール、テキストの画像のようです

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ドイツのビール関連で何が一番すごいかというと、オクトーバーフェストで大量のオーダーをさばいているこういうお姉さま方なのではないかと思っています。

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