日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20231223 週末のBloombergより

<今週は年末特集号>
◆米国の今年最大のテーマは、何といってもインフレとそれに対するFEDの対応だった。今後は(下がるまで時間がかかると予めわかっていた)家賃の低下や、インフレ沈静済品目のすそ野拡大を待っている。
◆これからは米財政の持続可能性(シャットダウンリスクも再び迫っている)も重要。経済の活力を削ぐことなく歳入を増やし、社会保障給付は一律にカットするのではなく、本当に必要な人には支援が行き届くよう絞り込まなければなならない。
◆財政改革においては、多くの選択肢とそのプロコンをエビデンスベースで国民にしっかり示した上で、超党派で合意できるものをどんどん取り入れていくべき。幸い米国にはそういった大手術に十分耐えられる体力が(まだ)ある。
◆今春は米銀危機で一時ヒヤッとしたが、最大の教訓は「デジタル時代の預金の粘着性を見誤った」こと。金利上昇に対するストレステストやシャドーバンキング内を含むアウトライヤーの監視を強化する必要がある。
◆来年米経済はソフトランディングに成功し、緩やかな回復基調をたどる中、これまでの高金利で集まった巨額の短期資金が、今後金利低下(短期大幅引締めからの正常化)と共に実体経済に流れ込んでゆく展開になる。
◆商業用不動産は引き続き要注視ながら、ハードランディング回避と金利低下の組み合わせは、債務者のリファイナンスや不動産のバリエーションにとって追い風。
◆来るべきAI時代に生き残ってゆくためには、AI(powerful digital assistant)に何をすべきか命じる人か、AIとそういった人たちの間をとりもつスキルを持った人になる必要がある。