https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/02/PD24_078_611.html
2月のドイツCPI速報は、前年同月比ベースで総合+2.5%(ベーシス低下による低下であり、前月比+0.4%は本質的にはイマイチ)、コア(除く食品・エネルギー)+3.4%、エネルギー(ウェート7.39%)▲2.4%、食品(同10.469%)+0.9%と、ほぼ市場予想通りの着地となっていました。
HICPベースでも、前月比は+0.6%と大幅上昇ながら、(前年の比較対象が高かった)ベーシス効果のおかげで、前年同月比は+2.7%に低下しています。
このベーシス効果のお陰で、4月まで(あと2回)は前年同月比が多少高めに出ても、前年同月比では低く見える時間帯が続きます(冒頭グラフ)。ECBに4月(早期)利下げを期待する筋はこれを根拠にしているものと思われます。
ドイツのエネルギー価格は下図の通り、非常に落ち着いています。特にガス(紫)と電気(緑)はウクライナ危機以前のレベル以下にまで下がっています。
https://www.zeit.de/wirtschaft/energiemonitor-strompreis-gaspreis-erneuerbare-energien-ausbau
ロシアのウクライナ侵攻後のエネルギー危機で、家計・産業界ともエネルギー価格高騰に苦しめられていましたが、最近は少なくとも欧州近隣諸国並み(むしろイタリアよりは遥かにマシ)になっており、エネルギー価格はドイツの不況の言い訳にはなりにくい状況だと思います。
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