日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20240614 ベルリン研(DIW)ドイツ経済予測のエッセンス

www.diw.de

先ほど発表されたDIW(ベルリン研、ドイツ5大研の一角)のドイツ経済予測のエッセンスは以下の通り:

  • 表題:「経済低迷の終焉: ドイツ経済は軌道に乗りつつある」と慎重ながらもポジティブなトーン。
  • 世界経済は予想以上に堅調。今年+3.7%/来年+3.6%成長見込み。ドイツ経済もその恩恵に預かる。
  • 実質所得の上昇とECBの利下げが貯蓄選好に歯止めをかけ、今年・来年と個人消費GDP押上げに寄与しそう。
  • 欧州サッカー選手権(EURO2024)のドイツ開催は、サービス業と消費財にややプラス。
  • 構造的プライマリーバランス(赤線)はほぼ均衡しており、財政は十分健全な状態にある。

  • 「債務ブレーキ」(例外的状況でない限り、新規債務/財政赤字GDP比0.35%以内に抑えるという憲法上の財政健全化ルール)を柔軟化し、財政緊縮路線を転換すべき時
  • ドイツのインフレについては、下図の通りかなり落ち着いた展開を予想。

  • 潜在成長率は既に+0.5%に低下している(労働投入が▲0.2%寄与)と推計。

<主要計数一覧>~経常黒字(GDP比)は今年7.6%/来年8.0%と超高水準の予測。

<四半期推移>~前期比GDPは、Q2+0.2%/Q3+0.3%/Q4+0.4%と徐々に加速。個人消費はQ2からプラ転。

<内外他機関との比較>~概ねコンセンサスに沿ったヘッドライン


<世界経済予測一覧>~ユーロ圏は今年+0.8%/例年+1.5%(ドイツを除くと+1.2%/+1.5%)成長予想。

●日本のインフレは来年+1.5%まで下がると見ている。


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