日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20220304 ウクライナ危機に対するドイツ主要メディアの論調

  • ウクライナからの難民は、とにかく迅速に気持ちよく受け入れるべき。現時点で120万人以上がEU(うち65万人がポーランド)入りしているが今のところ概ねうまくいっている。(ただし、誰も声高に言わないか、女性と子供が中心なので犯罪者になる可能性が低くて受け入れやすいとか、アフリカからのイスラム系難民に対する人種差別となっている可能性はある。)
  • ドイツからウクライナへの武器提供(2700基の対空ミサイルなど)は、どうやってしっかり現場に届けるかという問題はあるものの、正しい方向転換である(従来は過去の歴史への反省から、紛争地域に一切武器提供してこなかった)。何よりプーチンから時間を奪うことができる(経済制裁が効いたり、ロシア軍死者がどんどん帰国したりすることで、ロシア国民の反発が強まる)。
  • 米政権は2年後にはトランプの手に落ち、米国頼みのNATOなど全く機能しなくなる可能性がある。今こそ長年の懸案であるEU独自共同軍を組成すべき。さもなくば次の危機(ウクライナの次にはバルト諸国などが確実に狙われる)に間に合わない。
  • ドイツは長年対ロシアでナイーブな関係(経済優先)を続ける一方で、フクシマで脱原発を、Fridays for futureで脱石炭を安易に決めてしまった。LNGは設備がなく、再エネや水素は全然間に合わないので、もはや脱原発、脱石炭を遅らせるしかない。

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