日独経済日記

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20220504 ユーロ圏PMI、サービス主導で堅調

先ほど4月ユーロ圏総合PMIの発表があり、55.8(前月54.9)と、節目の50.0を大きく上回るしっかりとした内容でした。PMI Releases (markiteconomics.com)

ウクライナ危機勃発による強い逆風を受けながらも、もともと雇用の堅調が維持されつつコロナが沈静化に向かう中で、サービス業を中心にしっかり盛り返した格好です。

ユーロ圏第2四半期GDPは、しっかりとした前期比プラス圏(+0.7%程度)で好調なスタートを切ったと言えます。

 

国別にみると、ドイツが気持ち弱いですが、全体にしっかりしていることが読み取れます。

 

ドイツの弱さの主因は製造業にあります。受注残高が過去最高水準に積み上がっているにも関わらず、半導体を中心としたサプライチェーン障害で思ったように生産が進まず、そうこうするうちに資源・エネルギー価格急騰、ウクライナ危機勃発、中国ゼロコロナ政策によるサプライチェーン問題悪化がのしかかってきて苦しくなり、他国比アンダーパフォームという展開になっています。

 

まあ全体としてみれば、ECBにとって、景気の腰折れを過度に心配せず金利正常化(マイナスからの脱却)を急ぐべし、というメッセージになると思います。

 

(日本語での報道ぶり)

ユーロ圏総合PMI、4月は55.8に上昇 サービスが好調 | ロイター (reuters.com)