先ほどEU委員会のユーロ圏経済見通しがアップデートされ、
●GDPは今年+0.9%(昨秋予測+0.3%から上方修正、多少ぶれてもマイナスにはならないレベル)、来年+1.5%
●インフレ(HICP)は今年来年+5.6%(昨秋予測+6.1%から下方修正)、来年+2.5%
となっていました(当面はベーシス効果による急低下を目のあたりにする局面)。
●全体としては、インフレが下がって実質GDPが押し上げられるという良好な内容の修正となっています。しかもリスクは上下にバランスしているという評価です(但し来冬に向けたガス不足と金融引き締めによる予想外の影響については引き続き要警戒)
●ドイツ単体では
GDPは今年+0.2%(昨秋予測▲0.6%から大幅上方修正)、来年+1.3%
HICPは今年+6.3%、来年+2.4% となっています。
①エネルギー不足が恐れられていたほど深刻でなかったこと
②中国リオープンのプラス影響が他国より大きいこと
から、ドイツのGDPの上方修正幅はユーロ圏全体より大きくなっています。
●当面の見通しも悪くなさそうな感触です。
毎週月曜夕刻にドイツ連銀から発表されている週次経済活動指数(WAI~GDPナウキャスト的な指標)によると、足元の四半期GDP成長率モメンタムは+0.2%とポジティブ方向です。
ガス備蓄率(紫線)は引き続き高水準で懸念なき状況です。
気温の方も、少なくとも3月12日までは平年並以上を維持する(厳冬は回避される)見込みです。
株価(DAX40)も、コロナ後の高値をトライするような展開となっています。