日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20230329 ドイツ消費者信頼感、所得見通し主導で回復継続

https://tradingeconomics.com/germany/consumer-confidence

 

先ほどドイツGfK消費者信頼感指数(3月分)が発表され、上図の通りヘッドラインはほぼ市場予想通りの▲29.5への(小さめの)回復継続となっていました。

 

内訳を見ると購入意欲(前月比▲2.3)や景気見通し(▲0.3)はむしろ小幅低下しているものの、所得見通しが前月比プラス3.0と全体の回復を主導しています。各種エネルギー価格の低下により、消費に使えるお金が少し増えてきたという手応えの高まりを反映しています(書いてはありませんが、ひょっとすると賃上げの期待も高まっているかもしれません)。

Konsumklima Erholung setzt sich fort, aber mit nachlassender Dynamik

 

実際下図の通り、各種エネルギー価格は最近安定的に下がり続けており、ウクライナ戦争勃発前の水準にまで低下しています。

 

なお、ドイツで最も重視される二つの消費者信頼感指数(HDE、GfK)とも同様の回復軌道にあり、インフレも今後低下に向かうため、実質小売売上(個人消費の3割程度を占める)は相応に下支えされるものと思われます。

(黄:小売売上、青:HDE、緑:GfK)

 

また、下図の通り、求人は高水準を維持しており(赤:雇用庁、青:オンライン)、雇用は堅調が続いています。