日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20231020 ヴァーゲンクネヒト新党結成についてのドイツメディアの報道ぶり

Politikerin Sahra Wagenknecht sitzt auf einem weißen Sessel.

 

先日人気左翼政治家ヴァーゲンクネヒト氏(写真、54歳が新党結成に動く可能性について以下の通り速報しましたが、その新党結成に向けての具体的動きが始まったことについてのドイツメディアの報道ぶりは以下の通りです。

dateno.hatenablog.com

 

  • 今回発足する新組織(新党)『サーラ・ヴァーゲンクネヒト同盟(BSW』は、2025年秋の連邦議会選を揺るがす可能性が高い。早ければ来年の欧州議会選や東独州議会選にも影響を与えうる。
  • この左派ポピュリズム新党(反移民/ドイツ人弱者保護優先/富裕層増税/気候変動対策縮小、親ロシア/反NATOは、現在の民主主義に対する不満の有力な受け皿となる。
  • 特にAfD(極右)と左派党(Linke)の票を奪い、後者の5%条項抵触(議席完全喪失)を誘発しそう。
  • 課題は組織力。人気政治家一人だけで政党実務まで切り盛りするのは難しい。AfDにはカリスマ的なフロントマンがいないかもしれないが、政党としての組織力はかなり充実している。
  • 政治的課題に対する具体的な解決策を提示し、妥協を通じて政策を実現してゆく能力は、AfD同様に期待できない
  • ドイツの政治はより不安定になり、政治的議論はより感情的になり、責任ある政策を遂行するための過半数確保がより困難になるため、ヴァーゲンクネヒト新党によってドイツと民主主義が被るダメージは大きい。
  • 新党を過大評価すべきでない。準備不足で2024年の欧州議会選に失敗すれば、今思っている以上に急失速する可能性がある。
  • 左派党にとっては生き残りの正念場。党内の対立がなくなってすっきりはするだろうが分裂後は5%条項抵触で議席を全て失い、政府から財政支援は絶たれ、党従業員の雇用も維持できなくなる。これまで以上に団結して盛り返すしかない。

 

<政党別支持率推移>~左派党(紫)は4.7%と既に5%割れ。新党分裂後に5%を維持できる可能性はかなり低い。

<その他ドイツ関連情報>

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