台湾総統選で民進党の頼清徳氏が勝利したことについてのドイツメディアの報道ぶりは以下の通りです。
- 台湾と中国の関係が選挙戦の主要な争点となっていたが、頼氏の勝利は、対中国での緊張継続/悪化(軍事的威嚇、外交的孤立推進、各種制裁発動など)、台湾の更なる米国(西側)接近を意味する。
- 頼氏は、台湾が民主主義側につくことを世界に示したと宣言するとともに、中国に対し両国間の平和を維持するよう呼び掛け、台北での選挙後の世界の平和は台湾海峡の平和にかかっていると語った。
- これに対し中国政府側は、台湾統一は不可避であり、同島での分離主義的活動は選挙後も容認されない、民進党は(過半数を得ておらず)台湾の民意を代表していないと主張している。
- 頼氏を危険な分離主義者と見做してきた習近平にとって非常に不愉快な結果であり、中国国内では選挙自体について一切報道されていない。
- 候補者の中で最も北京政権に批判的だった頼氏の勝利は、自由と民主主義にとって朗報だ。台湾国民から北京の独裁政権へのシグナルとしてこれ以上に明確なものはない。
- 米国やEUは早速強い祝意を示してこの結果を歓迎した。
- 頼氏は台湾の主権強化に動きそうで、今後何年にもわたって中国からの侵略の脅威と対峙し続けることになる。
- 台湾有事のリスクは高まったかもしれないが、それを台湾国民自身が選択したことが重要かつ印象的である。
- 世界は台湾海峡での紛争激化のリスクを心配している。中国を不必要に刺激するのは避けて欲しい。
<日本語報道例>