日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20230619 ブリンケン米国務長官訪中についてのドイツメディアの報道ぶり

今回のブリンケン米国務長官訪中についてのドイツメディアの報道ぶりは以下の通りです。

  • 9月にG20首脳会議、11月にはサンフランシスコでAPEC首脳会議が開催される。バイデン・習会談が実現する可能性があるので、今回のブリンケン訪中はおそらくそのための準備・事前調査に過ぎない。すぐに具体的成果を期待すべきでない
  • 国務長官の中国訪問は2018年のポンペオ氏以来5年ぶりで、スパイ気球撃墜後の米中対立深刻化の中での初の会談。危険なくらい間が空きすぎ
  • 米中両国がこれ以上いたずらに状況をエスカレートしようとしているわけではない点は朗報。負のスパイラルに歯止めをかけるべき局面。
  • 中国は、国際金融システムからヨーロッパや太平洋の安全保障構造(特に台湾)に至るまで、あらゆる面でますますアメリカ(や西側先進諸国)の優位性に挑戦しようとしている。
  • 両国間の当面の争点は、人権問題、台湾への脅威、相互のスパイ疑惑、テクノロジー技術へのアクセス
  • 米中間の対立が緩和する兆しは全くないものの、だからこそ対話ルートを維持することは重要である。
  • 両国はまず軍事的緊張を回避し、台湾や人権などのデリケートな問題を分離した上で、気候変動、世界保健、貿易など、利益を共有できるグローバルな課題解決で協力を進めていくべきだろう。
  • 米中両国は、第三次世界大戦のリスクを高めることなく、異なる意見を持つことを学ばなければならない。

 

<日本語報道例>

www.bloomberg.co.jp