先週18日に開催された日独首脳会談と、防衛・経済・金融・運輸・外務の主要閣僚による2国間協議を含めた初の日独政府間協議についてのドイツでの報道ぶりをご紹介します。(日本での報道ぶりとあまりズレてはいないと思いますが、念のため)
- 長年、ドイツにとってアジアといえば日本ではなく中国だった。
(メルケル前首相の中国訪問12回に対して、日本訪問は6回) - しかし、コロナとウクライナ戦争をきっかけに、対中依存への危機感を強めた日独両国は、経済安全保障を中心に協力を深めるため、前回ショルツ訪問訪日時(2022年4月)に政府間協議開始で合意した。
- ショルツ首相は就任最初のアジア訪問先に日本を選び、日本重視を鮮明にした。
- 政府間協議は、平和で繁栄した世界の実現に向けて、具体的協力を推し進めるためのプラットフォームとしての役割を果たすことになる。
- 中国への名指しは避けたが、鉱物資源など機微な物資の調達で特定の国に過度に依存しないよう協力を進めてゆく。
- インド太平洋地域は日本にとってだけでなくドイツにとっても重要。世界中に価値観を共有する力強いパートナーを持っておくことは、特にこの不安定な時代においてはとても大切。
- 両国は価値観だけでなく、経済的および戦略的利益も広く共有している。気候変動、食料安全保障、サイバーセキュリティ、電気通信などがそのメインエリア。
- 日本がヨーロッパの問題であるウクライナ戦争において、直ちにロシア非難に動いてくれた(他のアジア諸国はそうなっていない)。台湾などアジアでの有事においては我々も同様に協調する。
- ショルツ首相は5月にも広島G7サミットで再び訪日する予定。
<日本語での報道例>