より詳しい説明を動画にもしてあります。もしよろしければ。
【日独経済日記】超人手不足 ドイツのリアル - YouTube
ドイツ政府の公式経済予測によると、今年、来年と失業率はほどんど上がらず、マクロベースで5%程度の賃金上昇が続くという見立てになっています。
ifoが昨年末人事担当責任者にとったアンケートによると、今年は全産業平均で5.5%程度の賃上げを覚悟しているとのことでした。
(全体:5.5%、製造業:5.0%、商業:5.9%、サービス業:5.6%。
水色の74~86%は各業態で賃金上昇を覚悟している人の割合)
月次で確認できる求人数は(最近やや減ったものの)過去最高レベルにありますし。。。:
日次で確認できるオンライン求人数は(青線)も高水準を維持しており、就業者数(赤線)の過去最高更新継続をサポートしています。
このように、企業の人手確保が極めて困難な状況において企業がどんな努力をしなければらならないかという点について、ドイツの主要メディアで紹介されているもののなかで、個人的に興味深かったものを以下ご紹介します。
- 現在就業中の人の中で約1割程度が常に転職の可能性を模索している。
- こういった人たちは、求人広告に自分で反応するより、企業から声を掛けられることを望んでいる。
- 企業が求人条件をあれこれつけている時点で、応募されないリスクがかなり高まる。条件はできるだけ緩くして、とにかく最初のコンタクトに漕ぎつけられないと話にならない。
- 企業としては「自社の都合でこんな人を探している」と発信するだけでは全然駄目で、「自社に来ればこんなことができる」とアピールしなければならない。
- しかも企業の評価はオンラインの口コミなどで厳しくチェックされている。
- 評判が良く、自社アピールができている一部の優良企業に志望者は集中し、通り一遍の求人を出しているだけの企業には全く人が寄り付かなくなる。
- 面談後はフィードバックなど直ちに次のアクションを取らないと、いい人ほどぐずぐずしている間に他社に持っていかれてしまう。