●上図の通り、今年/来年のGDPはスモールプラス/+1%ちょい、インフレは6%前後/3%前後、というのがコンセンサス的目線です。なお、現時点で最も権威ある経済予測は緑枠/ドイツ政府のものになります。
●足元のGDPの走り~ifo現況指数(青)、Buba週次経済活動指数(緑)ともほとんど横ばいで、年後半に向けて期待されている回復力の兆しはまだ見えていません。
●物流~陸:トラック(青)、空:航空(赤)、海:コンテナ(緑)ともあまり力強さは感じられません。
●消費者信頼感~最近戻し基調ながら、水準はまだまだ低く、インフレを理由とする個人消費の低迷継続を覚悟しておく必要があります。
●雇用~就業者数(青)は増え続けており、基本的に堅調ではありますが、最近は求人数(緑)が軟化し続けるなど、緩みが感じられます。
●風力発電~整備が計画比やや遅れていますが、今後どんどん投資が進むので景気を下支えします。
●政党別支持率~ついにGreen(緑線)が極右AfD(青線)に抜かれてしまっています。ショルツ首相率いる信号機連立政権を構成する3党(赤緑黄)の全体としての支持率も低下しており、政治不信が高まっている(お金が気持ちよくは使われにくい)状態です。
●なお、経済指標やマーケットのチェックにはこちらの「TradingEconomics」が最も便利です。
https://tradingeconomics.com/germany/indicators
<実質GDP前期比>~昨年Q4▲0.5%、今年Q1プラスゼロと足元低迷しています。コロナ後ドイツの潜在成長率は年0.8%(四半期ベースで前期比+0.2%)くらいに落ちているので、日本と同様、ドイツでも前期比マイナスが出やすくなっています。
<コアインフレ>~まだ上昇が続いているだけでなく、水準もほぼ過去最悪です。
<独国債2年利回り>~ECBの利上げが最終局面(+25bpあと1~2回)であることを示唆しています。
<DAX40>~エネルギー危機を乗り越えた後の見直し買いもあり、高値更新間近です。
<EUR/JPY>~植田日銀発足後、レンジが切り上がった感があります。