https://www.oecd.org/economic-outlook/february-2024/
https://www.oecd-ilibrary.org/sites/0fd73462-en/index.html?itemId=/content/publication/0fd73462-en
昨日発表されたOECD世界経済予測では、ドイツのGDP/CPI(2023/24/25年)は、
実質GDP: ▲0.1%/0.6%(11月予想比修正▲0.3%)/1.1%(同▲0.1%)
CPI : 6.0%/2.6%(同▲0.1%)/2.0%(同▲0.1%)
と今年分の成長予測が大きく下方修正されました。
その結果ドイツについては、他機関比弱目のGDP予測軌道となっています(近年のドイツの潜在成長率は+0.4%)。
世界全体のGDPは、3.1%/2.9%/3.0%と3%近傍で横ばいですが、米国やEMの成長の足を欧州諸国が引っ張る格好(右図PMIは一番下で50割れ継続k)となっています。
<過剰貯蓄(可処分所得比)>
~米国では既に枯渇しているものの、ドイツ(DEU)や日本(JPN)ではまだ残っています。
~ドイツは債務を膨らませなかった数少ない国の一つです。ドイツはその気にさえなれば、かなりの財政出動が可能ということもできます(元5賢人のボーフィンガー教授などは「不適切な健全財政に固執して景気低迷を続けているのはナンセンス」と喝破しています)。
<各国政策金利想定軌道>
~日米欧の政策金利差縮小は(日本だけが逆行する格好で)来年も継続見込みです。OECDはインフレリスク残存を警戒し、利下げにはやや慎重であるべきとのスタンスのようです。
<地政学リスク>
~原油と天然ガスの1/4強がホルムズ海峡、約1割が紅海:スエズ運河/マンデブ海峡(イエメンの横)を通ります(中東のチョークポイント)。紅海での船舶攻撃により、輸送コストが大幅に上昇し、納期が延長され、生産スケジュールが混乱し、価格が上昇するリスクが高まっています。