3月にifo研から掲題についての分析レポートがドイツ語で出ていたので、英語になるのをしばらく待っていたのですが、出てこないのでドイツ語のグラフままご紹介します(生産性重視で説明がやや不親切になってしまっている点はご容赦ください)。
【ポイント】
- 横軸:自国付加価値に占める中国向け輸出の割合
縦軸:国内製品に占める中国から輸入した部品・原材料の割合
で見た場合のG20諸国の中国依存度(右上ほど輸出・輸入の両面で依存度大)
~ドイツ経済の対中依存度は欧州諸国の中で(輸出面で)大きく見えるが、
日本、ロシアよりは小さい。
韓国の対中依存度が突出して大きい。
オーストラリアとサウジは資源の輸出先として中国を利用。
- ドイツ製造業の46%が重要なインプットを中国から調達。
特に自動車75.8%、コンピュータ関連71.6%、電機70.6%で依存度が高い。 - ドイツ企業のほぼ半分が今後中国からの輸入を減らす(赤)意向
(上:製造業、中:卸売業、下:小売業)
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- 製造業が中国からの輸入を減らす理由として挙げているのは、
①依存度の低下・分散(79.1%)、②輸送費の高騰(66.3%)、
③輸送障害リスク(53.7%)、④政治的不透明性(40.9%)、
⑤製品コスト上昇(31.5%)など。
最近はウィグル問題がドイツでも脚光を浴びているので、④がより強く意識されているものと推察される。
- 製造業では大企業(上)ほど中国からの部品・材料依存度(青)が高い
(灰色は中国に持つ自社工場で生産された部品・材料)