本日、ドイツ主要5経済研究機関(5大研:ベルリン、ifo、キール、エッセン、ハレ)の秋季合同経済予測が発表されました(上表緑枠)ので、そのエッセンスをご紹介します。
- 今年の実質GDP着地予想は、内外大手機関が公式発表している中で最も悲観的な▲0.6%に大幅下方修正(前回予測+0.3%)。
- この下方修正最大の理由は、鉱工業生産と個人消費の回復後ずれ。
- 来年は+1.3%成長と比較的強めの予想。インフレが大き目に低下すると見込むため(+2.6%と他機関比低めの予想)。
- 一人当たり賃金は、今年+5.8%、来年+5.2%、再来年+3.4%と高水準継続。
●四半期GDP(最下段)の走り:年内はQ3前期比▲0.4%/Q4+0.2%、来年は+0.5~0.6%と強めの走り。
●実質賃金がプラ転したので、個人消費はそろそろ回復に向かうが。。。。
●コスト高と金利高でダブルパンチの建設は来年央まで底打ちしない見込み。
●産業別前期比GDPの走り:製造業のプラ転は10月以降。金融保険も厳しい。
●ドイツは欧州他国比、GDPに占める製造業のシェアが高い(最上段、2018年)
左からドイツ22.3%(うち車4.6%/機械3.5%/金属1.9%/電機1.5%/化学1.5%)/フランス11.2%/イタリア16.7%/スペイン12.4%/オランダ12.4%/英国9.9%
●ドイツの鉱工業生産がコロナ前の水準に戻りきらないのは、化学、ガラス、プラスチック、金属などのエネルギー集約型業種の凹みのため。
●足元+0.8%まで低下した潜在成長率はまもなく+0.5%まで低下へ。主因は労働投入の急減(団塊世代の年金生活入り)。
●海外経済予測: 今年/来年/再来年の GDP インフレ
米国(ウェート28.8%): +2.0%/+1.3%/+1.9% +4.2%/+2.5%/+2.1%
中国(20.5%) : +5.0%/+4.5%/+4.7% (n.a.)
EU27(18.8%) : +0.5%/+1.3%/+1.8% +6.2%/+2.9%/+2.2%
日本(4.8%) : +2.0%/+1.0%/+1.1% +2.0%/+1.5%/+1.3%
インド(3.8%) : +6.6%/+6.3%/+6.7% (n.a.)
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