日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20240215 EU委経済予測ドイツ部分アップデート

https://economy-finance.ec.europa.eu/economic-surveillance-eu-economies/germany/economic-forecast-germany_en

先ほどEU委員会から発表された「欧州経済予測(2024冬版)」のドイツ部分のエッセンスは以下の通りです。

  • 今年の実質GDP予想+0.3%と、昨年1月の予測+1.2%から大幅下方修正。2025 年は+1.2%で据え置き。 
  • 今年のGDPの弱さは、ドイツ政府(+0.2%へ下方修正見込み)やOECDと同じレベル感(上表)。当局としての共通認識と言ってよい。
  • 昨年▲0.3%とマイナス成長になった原因は、インフレによる購買力低下に伴う個人消費軟調、労働力不足、エネルギー価格高騰、建設コストや借入コスト上昇による投資抑制など。
  • センチメント指標は引き続き弱く、2024年上半期も景気低迷継続見込み
  • 労働力不足は引き続き活動のボトルネック
  • 今後2年は輸出と輸入がほぼ同じペースで増加する見通しで、純輸出による景気後押しは期待できない
  • 緊縮財政も景気低迷からの脱局を困難にしている。
  • 数少ない明るい材料は、銀行借入れを含む資金調達環境の緩和と、実質賃金上昇による個人消費下支え
  • インフレ(HICP)予測は前回とほぼ同じながら、サービスインフレが根強く残るので景気低迷でも下げ渋る。

<ドイツGDP軌道 実績/見通し>

   2024 Q1:前期比+0.1%、Q2:+0.2%、Q3:+0.3%、Q4:+0.3%
   2025 Q1:前期比+0.3%、Q2:+0.4%、Q3:+0.4%、Q4:+0.4%

 

<市場織り込みと同じECB利下げ軌道を前提>

 

<前提条件一覧> ユーロ円は2年間160円台半ば


GDP/HICP一覧>


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