今回の月報の経済分析のポイントは以下の通り:
●Q3実質GDPは良くて横ばい、若干マイナスの恐れも。
しかし(最悪な状態の今でもそんな感じなので)、長期にわたる大幅マイナス成長の可能性は低い。グラフ左は実質GDPの水準推移(数字は前年比)、右は四半期ベース前期比
●製造業では生産、受注ともQ3の出だしは弱い。生産計画も輸出期待も弱く、当面改善の兆しがない。グラフ上は鉱工業生産、下は製造業受注
●Q3の賃金上昇率はQ2よりかなり加速する見込み(最近の高賃上げやインフレ一時金支給タイミングのアヤ)。
●インフレを大きく上回る賃金上昇(+雇用増加)にもかかわらず、予想以上に個人消費が弱いまま。先行指標も弱い。
●景気低迷長期化で、企業の採用は慎重化しているが、先行指標を見る限り、失業率の増加は限定的となる見込み。グラフ左:就業者数/右:失業者数
●前年の水準が高いことによるベーシス効果と最近のエネルギー価格低下を受けて、8月までは予想以上にCPI低下。この傾向は9月まで続くが、その後はベーシス効果が逆に働き、前年同月比は高く出る。黒:HICP、青:HICPコア
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