ロシア問題の緊張感が再び高まっているので、若干金利が反落しており(金は急騰)、現時点ではユーロ3ヶ月物金利プラ転タイミングは12月初め頃にやや繰り下がっています。
https://www.theice.com/products/38527986/Three-Month-Euribor-Futures/data?marketId=6498878
それでもEURのスワップレートは2年以上でプラスとなっています。
https://sebgroup.com/our-offering/prospectuses-and-downloads/rates/swap-rates
以下、ドイツ主要メディアでインフレやECBについて語られているポイントをご紹介します。
- 利の薄い商売は仕入れ価格上昇で即死する
- この機会にいっそ車に乗るのをやめてしまう人が増加
- 従来電気代節約の切り札は電力会社乗り換えだったが、今はよそを探してもメチャ高いのしか見つからない
- 電気代は6割増、ガス代は3-4倍が普通
- 労組は今後実質賃金目減りを取り返しにいく
- 仕事の実績に自信あれば、強気で賃上げ交渉すべき
- グリーンフレーションでエコ意識後退も(Greenが困る)
- インフレによる税収増で実質増税になってしまっている(FDPが困る)
- ECBのAbwarten und Kleinredenはとても危険な戦略(後から大幅利上げが必要になるだけ)
- 1月のユーロHICPの1%はラガルドにもショックだったが、いまだに「急ぐべきではない」と言っている
- しかし2-3月にインフレは5-5.6%くらいになりうる
- 債券買取を長期にわたって続けているせいでM3が名目GDPを大きく上回ってインフレ加速
- 夏にはこの債券買取を止めて9月と12月に利上げ、というのが最近の市場の催促度合い
- ラガルドは前任のドラギと違ってエコノミストでない
- 少なくともインフレが予想外に上がり始めた9ヶ月前くらいから判断を誤り続けている(もはやリスペクトの対象ではない)
- 4月の仏大統領選前の利上げ示唆を避けたいだけのようにも見える
- テーパリングしながら利上げはできないという理由はどこにもない
- 新手の「インフレ-財政スパイラル」が動き始めている(社会的弱者への対症療法的歳出⇒インフレ助長)
- 高齢化で生産人口は減っても、消費者は減らないのでインフレに
- 高齢化とコロナによる人手不足で賃金上昇
- グローバル化によるデフレ圧力(中国の農村から湧き出してくる大量の低賃金労働者など)はとっくに消滅
- ECBは欧州債務危機以来、南欧諸国財政のおサイフになり下がっている
- 南欧諸国としては低金利とインフレをできるだけ引っ張って、改革の努力なしで債務比率を減らしたい
- しかし長期金利上がれば南欧は結局財政難に