ドイツでは6月1日から、リッター当たりスーパー35セント、ディーゼル17セントのガソリン減税がスタートしており、初日はその減税分が小売価格に比較的しっかりと転嫁されていたのですが、その後価格は再びじわじわ上昇しており、特にディーゼルはほとんど減税前の水準に戻してしまっています。
<ディーゼル>
<スーパー>
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原油価格(ブレント)は5/31時点から足元にかけて実際に5%程度上昇しているので、このすべてが不当な値上げとは言い切れないのですが、市民の間では「業者が減税分の大半(2/3程度)を自分の懐に入れている」という批判の声が高まっています。
このような状況を受け、ハーベック経済相(兼副首相)は、業者間で明示的に価格をニギッて高止まりさせているという証拠がなくても、不公正な競争として摘発でできるよう法改正を進めようとしています。
ちなみに、ドイツCPIバスケットの中に占めるウェートは
スーパーで2.566%、ディーゼルで0.864%となっており、両方が10%下がると、CPIを0.3%強押し下げてくれることになります。