日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20240608 週末のBloombergより

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金利上昇の割に株価は堅調。株式市場の参加者は金利低下にはあまり期待しておらず、景気の企業業績への影響をより重視しているように見える。
◆AIについては、チップやデータセンターの次に何が来るのか(メモリー、ソフトウェア、電力?)が注目され始めている。
金利が下がらない米国のアセットより、しっかり金利が下がり始めている米国外のアセットの方がバリエーション面でより安全に見え始めている
◆長期的に見るとM&Aは5年程度の上昇と2/3年程度の低下サイクルを繰り返している(クレジットサイクルとは別モノ)。コロナ後の不透明感後退や金利の落ち着きもあり、現在は上昇サイクルの初期にある。
◆特にスピンオフ(コングロマリット内にいるよりアニマルスピリッツが発揮される)が活性化しそう。
◆インド総選挙ではモディ首相が予想外に苦戦した。政権の不安定化、企業重視路線の後退や財政悪化などを懸念して、株価はネガティブに反応した。
◆しかし、社会政策がよりコンセンサス志向になり、プレス健全化などを通じて民主主義がより成熟するようになれば、個人消費や投資活性化を通じてインド経済にポジティブになりうる。

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◆強めの米雇用統計で、FED利下げは年内一回、9月ほぼ50/50まで後退。
◆6/12のFOMCでの利下げ可能性は完全に消えたが、Dot Plot(年内あと何回の利下げ軌道を示すか)と中立金利に対する議論に要注目。
◆但し、Big Pictureが大きく変わるような強さではなく、利下げよりは遥かに利上げのハードルの方が高いという状況は不変。「いずれは利下げ」という方向性とそう信じるセンチメント自体は維持されている。
現在の高金利環境では大したリスクを取らずに6.5%くらいのイールド(平時のエクイティレベルのリターンかつ実質金利2%強)の確保が可能。妙にデュレーションにBETするよりはイールド確保に徹した方が良い。
◆10年超の長期ゾーンには財政リスクプレミアム(大統領選後にフォーカスされやすそう)が十分には織り込まれていないように見えるので、イールドは短めの年限で追求すべし。
◆起債市場は引き続き活況。スプレッドはタイトながら、仕上がりイールドが魅力的なので投資家需要は旺盛。
◆デフォルトは少し増えているが、景気堅調な中リファイナンスはも比較的順調で、急増する気配はない。
来週はCPIとFOMC(12日)、BOJ(14日)、米国債入札(10年11日、30年14日)など金利の重要イベント目白押し

 

<関連リンク集>

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