日独経済日記

「毎日がうまくいく366のヒント」の訳者:今のドイツのリアルをお届けします

20240707 週末のBloombergより(米雇用統計など)

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◆失業率の上昇などをみる限り、雇用の実態は事業所統計の表面の数字以上に減速している可能性(月+20万ではなく実は月+10万)があり、債券市場は素直に金利低下で反応。9月利下げに大きく前進。
民主党議員の間でもバイデンのままでは自分も落選するという危機感が高まっている一方、市場では「トランプトレード」が進み始めている。
◆いずれにしても人気取り的財政拡大と関税拡大によるインフレ上昇→長期金利上昇のリスクは高まっており、これが債券市場だけでなく株式市場(現時点では比較的強い景気+利下げだけに注目している)にも悪影響を与える展開には注意が必要。
◆財政拡張は短期的には景気や企業業績を支えるが、インフレ/金利上昇による利払い負担急増で早晩行き詰まる。
◆英労働党の地滑り的勝利は、あまりにも情けない保守党への批判票によるもので、決して英国の課題解決が楽になるわけではないが、新政権は経済(特に住宅と対EU関係)へのテコ入れに注力してくれそうではある。
BREXITを後悔する国民は多い一方、EUを心底毛嫌いする層も相応に分厚いので、新政権がEU復帰を目指す可能性は極めて低く(今更EUも受け入れない)、FTAなどを通じた実務的改善を目指すことになりそう。
◆仏では極右ルペンが過半数は獲得できそうにないものの、マクロンの弱体化は不可避。仏中道層の崩壊は極めて危険で他の西側諸国も憂慮している。
◆米連邦最高裁判所は28日、曖昧な法律を政府の規制当局が解釈できる法理(通称シェブロン法理」)を無効にした。何十年も続いた法理が覆されたことで、環境や消費者保護、金融監督において政府機関が持つ権限が制限されることになりそう。トランプの免責よりビジネス界にとってはこちらの方がはるかに重要。
米国経済の魅力は、①3.3億人の人口を抱える巨大単一市場であること、②移民を含めると人口動態が良好であること、③透明な法の支配で自由競争が確保されていること。上記判決は③の強化につながり得る。
◆米国を目指す移民が後を経たないのは、米国の魅力と強さを証明している。
◆但し、担当官僚などの専門家と異なり、裁判所の判断にはイデオロギーが入り込むので、裁判所に判断を委ねれば必ずしもビジネスフレンドリーになるかどうかについてはかなりの不透明感がある
◆州毎に司法が異なる判断を下すようになってしまうと、ビジネスにとっては不透明感が増すだけ(単なる司法フレンドリーに)終わるリスクもある。
共産主義は最終的に少数の権力者層が大半の民衆を抑圧する専制政治に陥る。どんなに腐ったように見えても、現在の民主主義が共産主義より優れているなどと妄想すべきではない。自由と平等は当たり前ではない。
◆米独立記念日に英前倒し総選挙が実施されたのは歴史に対する壮大な皮肉。

 

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