第二回TV討論会終了後の世論調査結果が3つ(赤色網掛け)出ていますが、いずれも先週までのバランスが維持されており、SPD/ショルツのリードが続いています。

Wahlumfragen zur Bundestagswahl 2021 – Sonntagsfrage (Wahlumfrage, Umfragen) (wahlrecht.de)
以下、海外各国から見たドイツ新政権への期待と警戒感について、ドイツでよく言われていることを簡単に整理しておきます:
【フランス】
- EU財政規律の柔軟運用を大切にしたい(少なくとも気候変動対応とデジタル化対応の足かせにはしたくない)
- ショルツのコロナ対策での実績を高く評価(将来の柔軟度合いも読みやすい)
- 但し、リントナーが財務相(信号機成立の前提条件)だと御しにくくなる可能性を警戒
- 軍事関連ではラシェットとの方が協力しやすい
- 赤々緑を非常に警戒
【南欧諸国】
- コロナ対応で寛大だったショルツを待望(ギリシャ危機時のショイブレ/CDUのケチケチ路線には恨み)
- 逆に健全財政志向のオーストリア、オランダ、チェコ、フィンランドはショルツを警戒/ラシェットやリントナーに期待
【中国】
- 今までドイツは中国に対してウィグルや香港などの人権問題を振りかざすことなく、独中関係は非常に良好だった(ショルツにもその継承を期待できる)
- Greenの連立政権入りである程度の対中スタンス強硬化を覚悟・警戒(特にベアボック外相の場合)
【ロシア】
- (あまり表立って言われないが、シュレーダー前首相時代以来、実態として)SPDは親露スタンス
- ノルトシュトリーム2(独露間ガスパイプライン)に反対のベアボックや軍事強化に積極的なラシェットよりはショルツを選好
【米国】
- Greenの政権参加で対中、対露とも強硬化を期待