日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

20210605 なかなか進まないドイツの金利正常化

EURIBOR3ヶ月物金利の先物市場はこちらでチェックできますが、6/4引け時点でユーロ金利のプラ転は2025年9月頃(4年3ヶ月先)ということになっています。 Three Month Euribor Futures | ICE (theice.com) ドイツ10年国債利回りは▲0.21%とまだマイナス圏にい…

20210605 こども庁で日本を変える時

コロナ禍により日本の少子化が加速しています。2020年の出生数は明治32年の統計開始以来最少の840,832人(出生率は1.34)まで低下しました。出産や子育てへの不安から「妊娠控え」が続いており、出生数の先行指数である妊娠届出数が前年比大幅減で推移してい…

20210605 最強のドイツ発WEB翻訳ツール「DeepL」

私はこちらのWEB翻訳ツール「DeepL」を愛用しています。こちらで無料で使えます。 DeepL Translate DeepL GmbHはドイツケルンを本拠とするドイツ企業ですので DeepL は Made in Germany ということになります。 https://www.deepl.com/ja/publisher/ 先日ご…

20210605 最強の無料ドイツ語学習オンラインツール: 東京外語大ドイツ語モジュール

ドイツ語の基礎を独学で身につけようと思い立ったら、真っ先に取り組んでみるべきはNHKのラジオ/TV講座とこちらの活用でしょう(多言語でも同様です)。 東外大言語モジュール|ドイツ語 (tufs.ac.jp) 具体的にどう使うかについては、実際自分でいじってみな…

20210605 日本からドイツ: 行きはよいよい帰りはこわい

6月6日より日本からドイツへの入国制限が解除されます(隔離義務はもともとなし)。これによって日本からドイツへの赴任や出張はかなり楽になりますが、ドイツから日本に帰る時には3日間の強制隔離とその後11日の自主隔離+所定フォーマットでの陰性証明取得…

20210604 コロナ対応各種行動制限厳格度の国際比較

コロナ対策のための各種行動制限の厳しさは、こちら(The Oxford COVID-19 Government Response Tracker (OxCGRT) )で客観的指標としてトレースできますが、 COVID-19 Government Response Tracker | Blavatnik School of Government (ox.ac.uk) ドイツは緩…

20210604 ザクセン=アンハルト州(旧東)議会選挙 心の準備

今週末(6/6日曜日)に投開票(ドイツ時間8~18時投票、締切後すぐ速報が出ます)となる同州議会選挙は、9/26のドイツ総選挙前最後の重要地方選挙として注目されています。 直近の世論調査を見る限り、AfDやGreenが躍進する可能性は低く、CDUがほぼ前回選挙…

20210604 ドイツ経済指標を見張るにはこちら(tradingeconomics.com)が便利です

Germany - Economic Forecasts - 2020-2022 Outlook (tradingeconomics.com) ドイツ連邦統計局の英語サイトも充実していますので、元気があればこちらも是非。 Homepage - Statistisches Bundesamt (destatis.de)

20210603 ドイツ(内外)のコロナ状況を総合的にモニターするにはこちら(WEB翻訳をかけて)が便利です

Corona-Zahlen: Karte zeigt aktuelle Fälle in Deutschland und der Welt ドイツ国内外の主要計数、医療キャパ、ワクチン接種進捗状況がすべて一覧できます リンク先にあるこちらのニュースブログもWEB翻訳で十分有益な情報収集が可能です https://www.morg…

20210603 ドイツの政党別支持率はこちらでフォローしてください(ドイツ語ですが十分読み取れます)

https://www.wahlrecht.de/umfragen/index.htm すべての有力世論調査が一覧の形でアップデートされるので大変便利です。2021/6/3時点では、現与党CDU/CSUが緑の党(Grüne)を2%程度リードしています ちなみに9/26(日)のドイツ総選挙前最後の州議会選挙と…

20200905 ABEさんの後はSUGAさん

9月14日の自民党総裁選では菅義偉氏が勝利し、9月16日に新総理大臣に就任する可能性が高そうです。自民党総裁選の勝者は、安倍総裁の残りの任期(1年)を務めることになりますが、現在、自民党が国会で過半数を握っているため、同党総裁選の勝者は日本の首相…

20200912 ウィズコロナの世界で経済を縮小させないためには

コロナが完全に根絶できないウィズコロナの世界では、大なり小なり人と人との接触を減らした生活を強いられます。それは経済活動に対する相応の制約の恒久化を意味するため、今後その制約を克服するような革命的なビジネスアイデアが出てこない限り、経済活…

20200919 割高な日本の携帯料金と菅新政権の対応

菅新首相は、2018年8月(安倍政権の官房長官時代)に「日本の携帯料金は4割程度下げる余地がある」と発言し、それ以降、数々の値下げ競争促進施策導入を主導してきました。それでも国内シェア9割を占める携帯電話大手3社(NTTドコモ、au、ソフトバンク)は…

20200927 デジタル庁への期待

先週ご紹介した携帯料金引き下げと並ぶ菅新政権の目玉は、行政及び日本社会全体のデジタル化推進です。縦割行政を打破する省庁横断型、かつ期間限定(5年程度)型の司令塔として、菅新首相はデジタル庁を来年中に新設する意向です。 デジタル庁は、まずはシ…

20201003 日本の低い労働生産性について考える

OECDのデータ(2018年、購買力平価ベース)によると、日本の労働生産性は、1970年以降G7の中でずっと最下位という悲しい状況が続いています: 年平均労働時間 時間当たり労働生産性(OECD/G7)米国 1,786時間 74.7ドル ( 6位/1位)ドイツ 1,363時間 72.9ド…

20201011 避けて通れそうもないデジタル中銀日本円

日本人の現金好きはたいへんなものです。現金(紙幣+硬貨)流通高のGDP比はユーロ圏で11%、米国で8%。スウェーデンでは2%以下であるのに対して、日本では21%と突出して高くなっています。人生の中で紙幣偽造のニュースを目にすることはほとんどなく、あ…

20201017 ドイツとメルケル首相に心から感謝

我が街デュッセルドルフもついにホットスポットに仲間入りしてしまいました(直近7日間の新規感染者数が人口10万人当たり50人を超過~10/17時点で63,8)。たまった保存食(一部は賞味期限切れ)の消化も兼ねて今週末は一歩も外に出ないことを決意したので、こ…

20201024 健康寿命を延ばして生涯現役

厚生労働省の統計データによると、私(54歳)は平均的にあと28年、妻(52歳)はあと36年生きられるようですが、100歳まで生き残る確率は、それぞれ1.4%、6.5%とさほど高くありません。しかし、同省の予測によると、2040年(20年後)に65歳となる男性の6%…

20201031 日本がいち早く迎えそうな「人生100年時代」に向けて

日本がいち早く迎えそうな「人生100年時代」に向けて、私としても「生涯現役」を目指すつもりです。他者から必要とされ、社会の役に立つ活動を長く続けることができ、その感謝の対価として報酬と生きがいが得られるのであれば、それはとても幸せな人生だと思…

20201107 ドイツと日本の年末年始

ドイツの年末年始は、年明け直後から街中のあちこちで花火が打ち上げられる程度で、週末に当たらない限り1月2日からすぐ仕事が始まりますので、我々日本人にとっては拍子抜けするほどあっさりとしたものです。一方、日本の年末年始では、12月30日から1月3日…

20201114 東京はやっぱり世界有数の安全で住みやすい都市

勤務の半分が在宅勤務となり、月半分の通勤と週1回の食料品購入以外、全く外出をしないため、家で過ごす時間が圧倒的に長くなっています。家での生活の質を高めるための投資を考える好機かもしれません。日本でも半分以上の人がダイニングキッチン片隅のキッ…

20201121 ドイツで日本のニュースはまず流れない

仕事柄、ドイツのテレビニュースをかなりチェックしているつもりなのですが,今月日本のニュースをほとんど見かけていないことにふと気づきました。ARD(日本のNHK総合に相当)のホームページで確認したところ,立皇嗣の礼(11/8)、来年東京オリンピック開…

20201128 日本の年末年始のノーマル/コロナ前

東京勤務だった4年前、予想外の英BREXITと米トランプ当選で大揺れだったとはいえ、今と比べれば世界は遥かにノーマルでした。私自身の当時の年末年始を振り返ると、 12月:ほぼ毎日、同僚や友人と忘年会の名目で飲み歩く クリスマス:家族でプレゼントを交換…

20201205 昨年末に馳せていた今年への想いと期待

ビジネスマンの端くれとして、日本が来年どうなるかに思いを馳せるべきタイミングになりました。4年前のように夜な夜な飲み歩いているわけではないこともあり、ちゃんと落ち着いて考えないといけません。2050年ゼロエミッション、デジタリゼーション、中小企…

20201212 日本の自殺を減らすために

非常に残念なことですが、日本はG7の中で最も自殺が多いことで有名です。人口10万人当たり年間自殺者数(WHO、2015年)のデータでみると、日本18.5、フランス13.8、米国13.8、ドイツ12.3、カナダ11.5、英国7.5、イタリア6.6人で、ダントツの1位となっていま…

20201219 ドイツの2020年流行語大賞はコロナパンデミック

ドイツでは「コロナパンデミック」が今年を代表するキーワードに選ばれましたが(byドイツ語協会GfdS)、同様の流れで、日本では「密」が今年の漢字に選ばれました(by日本漢字能力検定協会)。コロナ感染を防ぐために「三蜜」(密接、密集、密閉)状態を避…

20201226 情報通信白書Kindle版に想う

総務省の情報通信白書が電子書籍(Kindle)で無料提供されていたので、ダウンロードしてざっと斜め読んでみました。これによると、我が国のICT産業は、全産業のうち国内生産の約1割、雇用の約6%を占め、近年のGDP成長率の約4割に寄与するなど、相応の規模に…

20210101 元日に思うグリーン成長戦略

やや遅ればせながら昨年10月、菅政権は「2050年カーボンニュートラル」を宣言しました。もともと欧州がコロナ後の経済復興の中で「欧州グリーンディール」を積極的に推進しようとしている中、米国もバイデン新政権がパリ協定に復帰して来ますので、世界が自…

20210109 日独におけるロックダウンの経済効果

ドイツでは昨年11月に全国でロックダウンが再開され、途中で厳格さをギアアップしながら1月末まで延長されていますが、日本でも2月7日までの1か月間、首都圏(1都3県)に対して緊急事態宣言が出されました。人口10万人当たりの直近7日間の新規感染者数は1…

20210116 一時ドイツのホットスポット基準に該当していた東京(ただし結果的にリスク地域認定は回避)

デュッセルドルフと東京における人口10万人当たりの直近7日間の新規感染者数が、最近約90人で遂に並びました。日本のコロナ感染状況は欧州と比べてまだ遥かにマシではあるものの、東京ではすでにドイツの基準でホットスポットに該当するレベルにまで悪化し…