日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

外交

20220101 今年こそ自らの手でいい年に

昨年の株価パフォーマンスを振り返ると、米S&P500が+27%、ユーロSTOXX50が+21%(DAXだと+16%)だったのに対し、TOPIXが+10%(日経平均だと+5%)と大きくアンダーパフォームしました。円株でウェートが大きいファーストリテイリングやソフトバンクが中国…

20211227 英エコノミスト誌 The World Ahead ドイツ版

市場関係者にとって、恐らく世界で最も重要な雑誌ではないかと思われる 英Economist誌 が毎年12月に The World Ahead シリーズを発行していますが、ドイツの2022年版(ドイツではシュピーゲルのライバル誌であるフォークスとの協働)が出たのでざっとチェッ…

20211223 ドイツ・スイス・オーストリア比較

ドイツ、スイス、オーストリアの3か国は、同じドイツ語圏ということで「DACH」(D:ドイツ、A:オーストリア、CH:スイス)として束ねられることがありますが、お互いに意識している微妙な違いがあってなかなか面白いと思っています。私の独断と偏見で一覧表…

20211213 ベアボック外相の外交デビューの印象

ベアボック新外相は、就任後早速、パリ(フランス)、ブラッセル(EU)、ワルシャワ(ポーランド)、リバプール(G7)を歴訪し、国際外交舞台へのデビューを果たしました。 最初は相手にも「お手並み拝見」的な部分があり、いきなりガチンコでぶつかり合った…

20211124 ドイツ信号機連立交渉成立 まもなくショルツ首相誕生へ

SPD、Green、FDPの3党による連立交渉で、連立契約の最終形が固まり、信号機連立の成立が確実となりました。今後は、各党が党内での承認手続きを済ませた後、国会でショルツ首相指名に向かうことになります。これによりドイツの政治空白はまもなく解消する見…

20111123 明日(11/24)にもドイツ信号機連立基本合意の内容が発表されそうです

ドイツでの各種消息筋報道によると、SPD、Green、FDPの3党による信号機連立交渉は現在最終調整段階に入っており、連立契約(閣僚ポスト配分を含む)の概要が恐らく明日(11/24)には明らかになる、とのことです。 閣僚ポストについては、ショルツ首相(SPD)…

20211113 日本はチャンスをモノにすべき

世界がインフレとコロナ再発で大いに悩んでいる中、日本はそれらのいずれからも無縁です。消費者物価指数の前年同月比を見ると、ドイツの+4.5%(10月)に対し、日本は+0.2%(9月)、コロナの7日間指数(人口10万人当たり直近7日間の新規感染者数、11月13日…

20211108 ドイツ政局プチアップデート

①信号機連立交渉 現在テーマごとに22の部会(総勢約300人)に分かれて鋭意交渉中 11月10日(水)18時に各部会の中間総括発表見込み(各部会5ページ以内にまとめておくことになっている模様) 政策調整交渉の進捗状況について、現時点で具体的リークがほぼな…

20211030 ドイツから見ると日本はコロナ鎮圧にほぼ成功したように見えるんですが。。。

欧州の優等生ドイツでも最近コロナ感染が急増しており、巣籠り度合いを再び引き上げて自衛に徹しているのですが、地球の裏側にある我が祖国日本はコロナ鎮圧に成功しつつあるかのように見えます。ドイツのベンチマーク「7日間指数」(人口10万人当たり直近7…

20211023 岸田内閣、地球温暖化対策計画閣議決定に想う

今月31日から英グラスゴーで開かれる「COP26」(国連気候変動対策会議)を前に、岸田内閣は「地球温暖化対策計画」を閣議決定しました。菅前首相が宣言した「カーボンニュートラルの2050年達成」や、その中間ラップとしての2030年46~50%削減(2013年度比)…

20211022 ドイツ政局アップデート 12月半ばの信号機連立政権wショルツ首相誕生を目指す

昨日SPD、Green、FDPの3党間での連立(本格)交渉(Koalitionsverhandlungen)が開始されました。 最初に以下のような大まかなスケジュール感(努力目標)が提示されましたが、このようにしなければ前回(2017年秋、ジャマイカ連立交渉)のようにズルズルと…

20211015 ドイツ信号機連立予備交渉結果の声明文解説

本日、信号機連立「予備」交渉(Sondierung)がいったん完了し、以下のリンク先のような声明文(交渉結果と今後の連立交渉の方向性総括)が発表されました。 Ergebnis der Sondierungen.pdf_bn-234442324.pdf (welt.de) 今のところ3党の交渉は順調に進んでお…

20211002 アンペルマン 2.0

ドイツのアンペルマンといえば、旧東ドイツの歩行者用信号機に使われていた愛らしい小柄のおじさんキャラクターなのですが、今週号のデア・シュピーゲル誌は、小柄な(そして笑顔が実は愛らしい)ショルツ首相候補を表紙に掲げ、今を時めく「ザ・アンペルマ…

20210926 ドイツ総選挙速報(ドイツ時間22時/日本時間27日5時時点)

郵便投票を含めた開票結果や個別小選挙区の感触がつかめてきて、議席配分予測が大分収斂してきました。現時点でポイントをまとめると以下の通りです: ショルツ財務相率いるSPDが僅差ながらCDU/CSUを抑えて第1党の座を獲得 CDU/CSUは第2党転落も、政権樹立に…

20210925 世界と日本のサステナビリティについて考える

世界のサステナビリティという観点から今後私たちがより強く意識すべきものとして、資源枯渇(水、石油、金属)、生物多様性、紛争解決/人権尊重等も挙げられますが、何といっても重要なのが、気候変動ではないかと思われます。9月26日投開票のドイツ連邦議…

20210924 ドイツ総選挙 シナリオ不変(ショルツ8/ラシェット2)で突っ込みます

本日夕刻時点で世論調査を確認しましたが、政党別支持率のバランス(SPD25/CDU22/Green16)に特段大きな変化は見られませんでした。 一般論として、CDU/CSUは最後の瞬間まで「赤赤緑では国が亡びる」という危機感をあおりながら組織票を固めに行っているので…

20210924 中道か左のどちらかに方向性を決めるドイツ総選挙(9/26)

昨夜、主要7政党党首/筆頭候補によるTV討論会(20:15~、90分、@ARD/ZDF)が開催されました。 今回の選挙は「(中道か左のどちらかに)方向性を決める選挙」と言われていることもあり、下図のように、中央の司会者の左手/写真右側に 赤赤緑の3党: Green(ベ…

20210921 ドイツ総選挙情勢に変化の兆しなし

下図は現時点での世論調査一覧表です(平均値をとっています)。 オンライン調査のCIVEY(左端)で差が誤差(±2.5%)の範囲内に縮まってきたので、CDU/CSUが第1党となる可能性も少しでてきましたが、基本的にバランスは不変で、ショルツ8対ラシェット2(ジ…

20210918 自民総裁選に想う

自民党総裁選が9/17(金)に告示され、菅首相の後継者として以下4人が名乗りを上げました。あくまで私見ですが、現時点ではこの順番で優勢なのではないかと思われます。 岸田文雄(64、元外相) 中道左派(党内基盤強固) 早稲田大 河野太郎(58、元外相・元…

20210915 海外各国から見たドイツ新政権への期待と警戒感

第二回TV討論会終了後の世論調査結果が3つ(赤色網掛け)出ていますが、いずれも先週までのバランスが維持されており、SPD/ショルツのリードが続いています。 Wahlumfragen zur Bundestagswahl 2021 – Sonntagsfrage (Wahlumfrage, Umfragen) (wahlrecht.de)…