銀行
私が10EUR/月のライトメニューで定期購読している独3大全国紙の一角、Welt紙に、「ナーゲル独連銀総裁がZeit紙(高級週刊新聞)とのインタビューで『ドイツの今年のインフレ率は4%を大きく上回る』と語っている」と速報されているのを見つけました。 独連銀…
BOEがFEDやECBに先んじてどんどん利上げしているのは、以下の理由によるものかと思っています。 伝統的にBOEが先進国中銀の中で最も果敢かつ迅速に動く(透明性も高い) ターゲット2%からインフレが1%上ブレ/下ブレをした場合には、財務相にこのような Ope…
先週の米FOMCをこなした後、米FEDによる年内利上げ織込みは計5回(25bp刻み)となっています。 CMEの FedWatch ツール: FOMCへカウントダウン (cmegroup.com) 昨年後半以降、米FEDによる利上げ地均し/市場織込みが急速に進んだ結果、米国債2年物利回りは下図…
本日IHS Markitからドイツを含むユーロ圏の1月総合PMI(有益な景気先行指標)が発表されました。 PMI Releases (markiteconomics.com) 52.4という数字自体はほぼ予想(52.6)通りの水準であったにもかかわらず、オミクロン拡大による景気減速継続が確認され…
ドイツで最も多くの人々(約100万人)に読まれている日刊新聞であるビルト紙の本日(2022/1/11)の一面トップは「ECBの見込み違いで、インフレ大ショック。ドイツ人の損害は1350億EUR」というまたまた挑発的な見出しになっていました。 Euro-Hüterin gibt zu…
今年は米国主導の金融政策正常化の急速な進行を予感させる展開で幕を開けました。米10年国債利回りは1.77%まで上昇し、日本でもJGB10年物利回りが0.14%と明確にレンジを切り上げてきました。2019年以来ずっとマイナスだったドイツ10年物国債の利回りも先月…
本日ドイツの12月CPI速報が発表され、前月比+0.5%、前年比+5.3%と上昇が加速していました。これは1992年6月以来の高水準です。いつまでたっても鈍化しない前月比の強い伸びが何とも気がかりです。 12月分のイメージがつかめたので、2021年通年は+3.1%とい…
ドイツの経済専門新聞(日経新聞に相当)ハンデルスブラット紙傘下のハンデルスブラット研(HRI)が四半期ごとにアップデートしている経済予測を本日同紙一面トップで発表しました。 HRI-Konjunkturprognose: Der Post-Corona-Boom fällt aus (handelsblatt.…
ドイツのATMは、支店のATMコーナー以外にも、こんな感じで壁などに埋め込まれて24時間使えるようになっているようなものが多いのですが(右は外からのメンテの様子)。。。 これをまるまる爆破して中から現金を強奪するという大胆この上ない事件が昔からずっ…
本日ドイツ連邦統計局から掲題の通りの発表があり、長期にわたる超低金利政策とコロナ下の過剰流動性を背景に、住宅価格上昇の急加速が確認されました。 CPIの急上昇とも整合的で、一般市民の家賃上昇懸念にもつながっています。 Preise für Wohnimmobilien …
10月にサプライズ辞任表明をしたドイツ連銀ヴァイトマン総裁の後任に、ヨアヒム・ナーゲル氏(55歳、SPD党員、エコノミスト)が内定しました。 ドイツ主要メディアでの報道振りから、知っておいて損のなさそうなポイントをメモしておきます: 来年1/1からヴ…
毎年6月と12月の年2回アップデートされるドイツ連銀のドイツ経済予測が本日発表されました。2021年から2024年までの中期予測となっています。 Bundesbank-Projektionen: Aufschwung verschiebt sich etwas | Deutsche Bundesbank 実質GDPの推移の予想は以下…
今回の注目のECB理事会の決定内容は、一般市民にもビジュアルでわかりやすく伝わるよう、ECBのWEBサイトでこちらのようにまとめられています。 Our monetary policy statement at a glance - December 2021 (europa.eu) 中学生向けくらいの説明を意識したか…
昨日ifo経済研究所(ifo景況指数の発表元)からドイツ経済予想のアップデートが発表されました。 ifo Konjunkturprognose Winter 2021: Lieferengpässe und Coronawelle bremsen deutsche Wirtschaft aus | Veröffentlichung | ifo Institut 今回の予測では …
本日ドイツ連邦統計局より9月分の企業倒産件数が発表され、コロナ/洪水関連支援政策にサポートされつつも、最近倒産がじわじわと増えてきていることが明らかになりました。(青線は確定した企業倒産件数、赤線は申請に基づく先行指数、それぞれ前年同月比) …
ドイツ外銀協会 Home - Verband der Auslandsbanken in Deutschland e.V. (vab.de) が、ショルツ新政権のベースとなる連立協定の内容について掲題の観点から論点整理してくれていますので、以下その概要をご紹介します。 金融界最大の懸念事項だった 投信な…
先ほどOECDの経済見通しがアップデートされましたのでざっとチェックしました。 https://www.oecd.org/economic-outlook/ ドイツのGDP軌道は足元(年末から来年初にかけて)前回/5月予想より大きく下ブレた後(ifo, PMI, EUサーベイ、独連銀WAIなど各種景気…
本日ドイツ連邦統計局から発表された11月のドイツCPIは前年同月比+5.2%、ECBが重視するユーロ圏調和ベース(HICP)では+6.0%にも達していました。最近は市場予想を軽く上回る展開がずっと続いています。昨年後半のVAT一時的引き下げのベーシス効果(1.25%…
Financial Stability Review 2021 | Deutsche Bundesbank ●金融システムのストレス度合いはコロナ発生直後にスパイクしたものの、 その後は低位安定 ●但し早期警戒指標は、不動産価格過大評価(紫)とGDP比過大な債務(灰)で最近やや上昇気味。経常黒字(緑…
本日ドイツ連銀の月報が発表されました。 Monatsbericht - November 2021 | Deutsche Bundesbank その中のインフレに対するコメントがかなりの危機感を滲ませていたのでご紹介します: 昨年後半、付加価値税を一時的引き下げていたことの反動による足元のCPI…
ドイツの金融監督当局であるBaFin(ドイツ連邦金融監督庁)は2022年から2025年までの4年間の当局指針として以下10項目を発表しました(まだ英語にはなってません)。 BaFin - Mittelfristziele 安定性と安全性:監督対象企業と金融システムをシナリオに基づ…
ドイツ連銀(中央銀行、ECBのドイツ支店)が、ドイツのGDPの動向をリアルタイムにつかむために開発(現在発展途上で随時構成要素入れ替え中、非公式扱い)し、毎週月曜夕刻(ドイツ時間)に公表している掲題指数WAIが、夏場以降低下を続けていたのですが、い…
現時点でドイツ経済予測のメインシナリオと位置付けてよいドイツ5大経済研究所秋季合同経済予測の結果(10月14日発表)をまとめておきます。 https://gemeinschaftsdiagnose.de/2020/10/14/erholung-verliert-an-fahrt-wirtschaft-und-politik-weiter-im-zei…
ドイツ人が敬愛してやまないドイツ連銀ヴァイトマン総裁のプロテスト辞任(一身上の理由で年末辞任)を受けてか、ドイツ最大の新聞(タブロイドではありますが)ビルト紙が10月30日に、頑なに超低金利政策を続けるラガルドECB総裁を 「マダムインフレーショ…
本日、ドイツ信号機連立を目指す3党が組成した22部会・総勢約300人による本格的連立交渉がスタ-トしました。11月10日の中間総括発表に向けて、この22部会がほぼ独立して担当分野毎の政策調整を進めることになります。 最大の難関と目されている財政/資金調…
長年、超タカ兼保守派の重鎮として存在感を示してきたヴァイトマン独連銀総裁(写真)は先週(10/20)、2027年までの任期をたっぷり残して「一身上の理由で」突然辞任表明しました。 その後も真相は明らかになっていませんが、ドイツ主要メディアの報道振り…
本日のハンデルスブラット(ドイツの日経新聞に相当)1面トップ記事は、「万能の武器 KfW」という興味深いものでした。 これまでもKfWは、コロナ対応、東独支援、欧州金融危機対応などの際、政府の大規模財政出動にかなり柔軟に活用されてきました。 年内に…
今月のドイツ連銀月報の中に、中銀デジタルユーロに対するドイツ市民の見方をアンケートやインタビューで調査した興味深い特集記事がありましたので、その概要についてご紹介します。 https://www.bundesbank.de/resource/blob/878908/8222f73e033984d0e346d…
昨日はこちらの二人のドイツ人女性が話題になっていました。 人心を一新して新たな時代を作ろうとする時、ドイツでは重要ポストに凄腕女性候補がどんどん出てくるところが凄いと思います。まるでメルケル首相が引退する分を穴埋めしようとしているかのようで…
ドイツ連銀のヴァイトマン総裁が、個人的理由で年内いっぱい(2021/12/31付)で辞任することになりました。現時点で背景等は全く不明です(報道もされていません)が、若くしてメルケルに登用された彼が、メルケル引退を機に節目/引き際を感じたのかもしれま…