日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

観光業

20221015 ワイズスペンディング能力が問われる時代

<Japanese> 少子高齢化は日本だけでなく世界全体で進行中ですが、その進行と共に年金やヘルスケアに対する財政支出はどうしても増えてしまいます。今後はそれに加えて、カーボンニュートラル、安全保障、デジタリゼーションなどに対する財政負担増加も避けて通れません</japanese>…

20220924 日本アウトパフォームのチャンス到来

<Japanese> ​​「Easy money is drying up.」 世界中の中銀(日本と中国は除く)が一斉にインフレ退治の利上げ(+QT)に動いており、債券利回りがグローバルに急騰(正常化)しています。金融市場では債券と株の両方の価格低下が止まらず、分散投資がワークしていません</japanese>…

20220917 3年ぶりのオクトーバーフェスト開幕

本日(9月17日)から10月3日までの間、毎回6百万人の来訪客が70百万リットルのビールを飲みつくす世界最大のビール祭り「オクトーバーフェスト」がドイツミュンヘンで開催されています。 独特の民族衣装と音楽で盛り上がりながら、皆ここぞとばかりに驚くほ…

20220913 地球温暖化でドイツはどう変わるか

「地球温暖化によってドイツで今後何がどう変わりそうか」というテーマについて、ドイツのメディア等で言われていることを日々フォローして書き溜めているのですが、現時点での断面を以下ご紹介します。 日本の将来を考える上でも何らかの参考になりうるもの…

20220913 「冬は自宅の暖房を止めて南国に避難」が流行するかも

ドイツにおける各種エネルギー「小売」価格は、下図のように急騰しており、払いたくても払えない人が続出しかねない状況になっています。 2月24日のロシアによるウクライナ侵攻開始時点と比べると、ガス代は3倍、電気代は5割増しとなっています。 https://ww…

20220909 ドイツの観光、7月までは好調維持

今朝のドイツ連邦統計局の発表によると、ドイツの国内宿泊件数(∝観光)は、台頭するリセッション懸念とは裏腹に、少なくとも7月までは好調を維持できていたようです。 赤線が今年の走り、青線はコロナ前の2019年分、黒が2021年、橙が2020年です。 https://w…

20220903 円安をピンチからチャンスに

<Japanese> 日米金利差の拡大再開を機に、ドル円レートが24年ぶりとなる140円台にまで上昇してきました。チャートテクニカル的には1998年8月につけた147円63銭を一度は試しに行く可能性が高そうに見えます。「円安は日本経済にマイナスであり、政府日銀の無策は許せな</japanese>…

20220809 シニョリッジ2ユーロのゼロユーロ札

フランクフルトのレーマー広場のお土産物屋の自動販売機では、かなり昔からこのようなゼロユーロ紙幣が売られています。 額面ゼロでも2ユーロで売れていますので、いわゆるシニョリッジも2ユーロと言えます。 私はこの嵩張らないアイデア商品を、友人への軽…

20220808 ドイツ安全の手引き2022

ドイツは非常に安全な国だという印象があるかも知れませんが、近年の人口10万人あたりの犯罪発生件数でみると、日本の10倍くらい危険な状況が続いています。 電車の中の居眠りや、いかにも土地勘のない観光客であることが丸見えな挙動は、犯罪のプロに「私を…

20220730 戻らぬ出張について考える

私自身、コロナ前までは年数回程度、ドイツ国内の泊りがけの出張をしていたものですが、コロナ発生以降は一度もどこにも出張していません。出張関連手続き(例えば経費精算フォーマットなど)も2年半の間に変わっている可能性が高いので、今更確認するのも億…

20220708 独ホテル宿泊件数、5月にコロナ前水準ほぼ回復

今朝のドイツ連邦統計局の発表によると、ドイツの国内宿泊件数はだいぶ戻ってきた感じです。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2022/07/PD22_289_45412.html 赤線が今年の走り、青線はコロナ前の2019年分です。 ちなみにドイツのGastge…

20220704 夏休みシーズン開始でドイツの長距離電車の遅れがひどくなっています

ドイツ各地で順次夏休みシーズンが始まり、リベンジ旅行のため飛行機と電車が大混雑しているという報道が最近目立っています。 遠距離電車(写真はドイツの新幹線:ICE)では5月時点で27%が6分以上の遅延(赤線)と、既にかなり悪化していましたが、足元は…

20220702 ユーロ円の購買力平価について

アップルiPhone13の日本での販売価格が今月(7月)突然、98,800円から117,800円へと19%も引き上げられ、大きな話題になりました。世界的インフレと大幅円安のダブルパンチのため、デフレマインドがしみついた日本においては過去に例がないような大胆な値上…

20220701 スイスとノルウェーはやはり物価水準高い

先ほどドイツ連邦統計局から、近隣諸国(主にバカンス旅行対象国)との食品・飲料価格差についての興味深いプレスリリースが出ていましたのでご紹介します。 Preisniveau für Nahrungsmittel unterscheidet sich in vielen Urlaubsländern deutlich von dem …

20220603 オクトーバーフェストのビール価格は3年前の+16%となる見込み

約6百万人を集める世界最大の祭典、ミュンヘンのオクトーバーフェストは、過去2年コロナで中止されていましたが、今年は9/17~10/3の間、平年通りの開催を予定しています。 Oktoberfest – Wikipedia オクトーバーフェスト - Wikipedia オクトーバーフェスト…

20220526 ドイツコロナ状況アップデート

●ドイツの7日間指数(人口10万人当たり直近7日間の新規感染者数)は本日(5/26)263まで低下(前日比▲19)しました。 ●再生産数は最近安定的に1.0を割り込んでおり、今後も夏に向けて沈静化が進むと期待できます。 ●州別に見ても特に変な動きをしているとこ…

20220521 デュッセルドルフの日本デーに想う

ルール工業地帯に近いデュッセルドルフには、約70年前から日本企業が集まり始め、今では約400社が拠点を構えています。総領事館、日本人学校、日本レストランなどのインフラが整っており、ドイツ在住の日本人全体(約35千人)の約4分の1(8.4千人)が集まっ…

20220517 独ホテル・レストラン業界アップデート

本日ドイツ連邦統計局から(ウクライナ危機の影響が反映された)3月のホテル・レストラン業界の売上高速報値が発表されました。 前年同月比実質+114.8%、名目+124.%と大きく回復しているだけでなく、 10%程度の値上げ(名目と実質の差)に成功している姿…

20220510 ドイツの旅客宿泊件数、かなり戻ったがまだコロナ前の▲24%

ドイツのコロナ状況は欧州諸国比で改善が遅れており、ドイツ宿泊関連業界にとって非常に厳しい状況が続いていますが、その具体的なしんどさ具合とその推移について垣間見せてくれる数字をご紹介します。 本日ドイツ連邦統計局から発表された3月旅客宿泊件数…

20220409 円安の今こそインバウンド復元を

現代社会において常に「3重苦」を抱えることくらいはもはや当たり前(ニューノーマル)であり、いちいち不幸だと嘆いていてはいけないのかも知れません。しかし現在の「3重苦」の顔ぶれは、①ウクライナ危機(出口なし)、②米金利急騰(インフレ長期化)、③中…

20220321 ドイツの外国人宿泊数は2020年、2021年とコロナ前の1/3に減少

本日ドイツ連邦統計局から、昨年の外国人延べ宿泊者数の発表があり、下図の通りトップ5は、①オランダ、②スイス、③ポーランド、④オーストリア、⑤米国で、 ロシアは23位(268千人、シェア0.9%)となっていました。 外国人延べ宿泊者総数はコロナ前(2019年)…

20220112 ドイツ旅客宿泊件数推移

コロナがなかなか収まらないため、ドイツ宿泊関連業界にとって非常に厳しい状況が続いていますが、その具体的なしんどさ具合とその推移について垣間見せてくれる数字をご紹介します。 本日ドイツ連邦統計局から発表された11月旅客宿泊件数を見ますと、Touris…

20211227 英エコノミスト誌 The World Ahead ドイツ版

市場関係者にとって、恐らく世界で最も重要な雑誌ではないかと思われる 英Economist誌 が毎年12月に The World Ahead シリーズを発行していますが、ドイツの2022年版(ドイツではシュピーゲルのライバル誌であるフォークスとの協働)が出たのでざっとチェッ…

20211211 コロナ下2年目のドイツ生活

ドイツの消費者物価が、11月時点で前年同月比+5.2%と大幅に上昇しています。その主因は、①1割のウェートを占めるエネルギー関連費用+22.1%(2%押し上げ)と、②昨年後半一時的に引き下げられていた付加価値税が今年元に戻されたことによるベーシス効果(1%…

20211115 EU観光宿泊は8月にコロナ前の8割程度にまで戻しましたが、反落要注意です

EUの観光施設宿泊数を見ると、8月にはコロナ前の▲2割程度まで戻せていたようです。しかし、去年同様冬場に向けてコロナ感染が急拡大しているので、また▲8割くらいまで再び凹んでしまうかもしれません。 6-8月の3ヶ月で見ると、EUはコロナ前(2019年)比▲3割…